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はぁ、やだぁ。面倒くさい。
そんなことを思いながら生徒会室へ向かっている。
すると
「佐藤紬さん、何が面倒くさいのですか?」
と、後ろから声がした。
「ひっ…!」
私の後ろの正面に立っていたのは狐嶋和人(コジマカズヒト)。生徒会室担当でもあり生徒指導担当の先生、目を付けられたら卒業するまで追って来るとか、来ないとか。
「別にそんなこと言ってませんよ〜」
「いえ、あなたは全て顔に出ています。嘘が下手ですねー」
「…あははは」
苦笑いでその場を過ごしていると、やっと生徒会室に着いた。こんなに遠かったっけ?と感じるくらい長い地獄の時間だったよ。脂汗が止まらない止まらない。
中に入ると、うん、なんでだろ。ぱっと見昨日と変わっていない気がする。掃除したのになぁ。図書室に行くために早く終わらせなければ。
「はあーやっと終わったー!」
今日中に生徒会室の掃除が終わった。女の子たちは昨日よりはマシになったからか、少し働いてくれた。男子は昨日と同じく力仕事を頑張っていた。私はと言うとずっと動き回っていた。
普段体育の時にしか動かない私が体育時よりも動いていました。終わった頃にはすごくいい汗かいてましたよ。こんな私を誰か褒めてくれてもいいんだよ?しかし、こんなのない自画自賛が誰かに聞こえることはなく、最後に先生からは
「皆さんお疲れ様でした。次からはここ生徒会室で活動できます。ありがとうございました。紬さんも頑張ってくださって良かったです。」と名指しで言われた。
先生、笑いながらこちらを見ないでください。怖いです。
「それでは解散で」
外に出ると空はもう陽がほとんど沈んでいて、星が疎らに見える頃だった。家に帰って風呂に入ったらすぐに寝よう。
日ごろ体育以外で運動しないから、明日は筋肉痛決定だろう。覚悟しとこ。
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