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「…あ、あの…し静かにお願いします」
「「っ!??」」
急に話しかけられて二人揃って驚く。
「ごごめんなさい。驚かすつもりはなかったんです」
「え…あ、私たちこそ、うるさくしてすみません」
相手は図書委員、クラスメイトの柳田 理沙(ヤナギダリサ)。いつも本を読んでいて、人と話すのが苦手なのかいつもビクついてるけど、それがまた可愛い。加えて小柄で声も愛らしいとか、可愛すぎだろ。(鼻血)
まあ、私も人と関わるのが苦手なのであまり話しかけたことはなかったけど。遠くでよく観察していた。この少し変態チックなお話は彼女には秘密にしておく。
「あ!ねね、この意味わかったりする?」
数字を見せながらそう聞いたのは蒼だった。おぉ!図書委員に聞けば確かにわかるかも。蒼頭いい〜!
「あ、これは多分、棚番号とかだと思います」
そう言いながら案内してくれたのは、15と書かれた本棚だ。
理沙が手伝うと言ってくれ、二手になって探すことになった。319の番号を書かれた本を蒼と二人で探していると、上の方にあったので背の高い蒼に取ってもらう。しばらくして理沙が278と番号が書かれた本を持ってくる。
「誰かに借りられてなくて良かった〜」
そう言って私も蒼も安堵する。本にはそれぞれ「第二次世界大戦」「日本と海外の歴史」と書かれてる。どちらも社会の歴史で学ぶものだ。256と17の数字をもとにページをめくってく、そこには当然歴史が記されていた。最近勉強した内容だったので、ついでに見て復習することにする。
結果なぜ本のページがメモされていたのかはわからなかった。一つ思ったのは、今更だけど何でラブレターにメモしたのかってこと。ラブレターに書いてるって事は、もらった人なのかな?だとしたら扱い雑すぎるけど。あと残った謎といえば、3304の数字のみ。
「これってただのメモだったのかな」
「あとは3304の意味がわかれば、メモなのかどうかもわかるんだけどな」
確かに蒼の言うとおり。しかしメモかどうかは分かっても誰が何のために書いたのかまでは謎のままかもしれない。何しろ2年も使われていなかった箱から出てきたのだから。
て、いうのを今思った。え、私馬鹿じゃん。
「今日はとりあえず帰るか。もうこんな時間だし」
「そうだね」
外はもう日が暮れ始めている、私と蒼は鞄を持って帰ろうとすると、後ろから声をかけられる。
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