記憶の楔《くさび》

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あれから、もう何年も経った。 あれ以来、カラスは何も語らない。 カーーッ カーーッ と鳴くだけだ。 それでも俺は、カラスを見るたび思い出す。 流星のこと。 脱線事故のこと。 命の重み。 命のぬくもり。 俺は俺のやり方で、幸せに暮らしている。   完
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