0人が本棚に入れています
本棚に追加
謎解きといえばホラーな噂話もいいかもしれない。
学校の校庭は、元々墓だったらしい。そして呪いの木と呼ばれる大木がその墓の中心にあったのだとか。呪いの木は中途半端に切られた形で南門付近にある。邪魔だけど切れないのだ。切ろうとすると業者が相次いで不審死する。それを頭から信じているわけではないにしても、田舎というのは何かとそういう噂には事欠かない。
動かしてはいけない地蔵、手を合わせてはいけない祠、そういうものはいくつもある。
学校の中で怖い場所もいくつかあった。定番の音楽室や理科室のほかに、渡り廊下の踊り場に明治時代の卒業写真や戦時中のヘルメットや服が展示してあった。展示はそれだけではなく古い農具などもたくさんあるのだが、わたしにはとりわけその人の気配というのが怖かった。
最初のコメントを投稿しよう!