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「元彼とはとっくに別れた。
でも……ずっと災難が続いてる」
「……」
「……ねぇ、カナコ」
「……」
「カナコも行ったんだよね、あの縁切り神社に」
ミキは鞄から、絵馬を取り出してみせた。
『ミキと離れられますように 2018.3.31』
と書かれた絵馬を。
「もう一度、あの神社に行って、見つけたの……
”2018年3月31日”……この日付、私がリストラされた日の前日……」
もう、ミキの目を見れなかった。
ミキは再び手を擦り出した。
「私達、休みの日は毎週遊びに行って、仕事終わりもよく飲みに行った。
なのに、カナコ、急に会ってくれなくなった。
1週間前、やっと会ってくれたと思ったのに、それなのに……」
ミキは知らない。
私が修二さんを密かに慕っていたことを。
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