4.この出会いは必然でした?

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「はい、言いました。」と折れるしかない。 「気持ちを言わなきゃ伝わらないんだから、やってみない事にはその人も何を思ってるかわかんないでしょ?」と言われる。 「はい、おっしゃる通りです。」と言うしかない。なんせ自分が言った事だから言われてもしょうがない。 「何事も、勇気なんでしょ?言わなきゃ上手い魚は釣られてしまうわよ。どこかその辺の猫に。それでも良いの?指咥えて見てるしかないのよ。」と言われてしまった。 そうだよね。と納得する。 「その辺の猫に取られてしまったら、彩ちゃんのとこに来るのをじっと待ってても来ないわよ。それこそ、この前話してくれた彩ちゃんの元彼の二の舞になるのよ?そんなの嫌でしょ?」と言われる。 「はい。」確かにそれは嫌だ。 紅葉には心の休息とかなんとか言ったけど、確かに手遅れになっては困ると思った。 が、しかし。 今まで、自分から告白なんてした事が無いのだ。 言われるま好きかどうかもよく分からないまま付き合ってダメになるの繰り返し。分かっていても、いつか好きになるかもとか思ってまた同じことをする。 「勇気を出してみなさいな。きっと彩ちゃんの想いは届くわよ。私を嫌わずに、応援までしてくれた優しい彩ちゃんなんだもの。きっとそれは伝わってるはずよ。」 と言われ、ちゃんと私の事を見てくれているのだと分かる、清の言葉にうるっと来てしまった。 「はい… 勇気を出してみます。」きっと簡単なことでは無いし、告白するまで、きっと悩むだろう。でもきちんと気持ちは伝えたい。ちゃんと向き合わなければならないと思った。 「大丈夫だと思うけど、もし、ダメだった時は、ちゃんと話聞いてあげるから、やるだけやってみなさい。」と言ってくれた。 これはいつかのお返しだなと笑ってしまった。 私達がこんな話をしていたなか、いつもなら一緒に話を聞いている博音さんが今日は輪の中に入って来なかった。一人で考え事でもしているかのように、何かを考えているようだった。 もしかしたら、ハーブのブレンドとかレシピとかを考えているのかなとか思っていたが、それにしても珍しい事にちょっと心配になった。 「博音さん?」と呼びかけてみたものの、返事はない。 「博音さん?大丈夫ですか?何かありましたか?」と言った時、 「…。っあ、いえ、大丈夫です。」と歯切れの悪い返事が帰っきた。 ほんとに大丈夫かな?と思ったが、その後の博音さんは普通だった。 そんな私達のやり取りを見て横でニヤついていた清には私達2人とも気づいていなかった。
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