4.この出会いは必然でした?

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今日は金曜日、いつもなら彩さんが来る日だなと思った僕は、この間交換したメッセージアプリに『今日は金曜日ですが、来られますか?清も来るみたいですけど、どうされますか?』と送った。すると返事はすぐに来た『はい!是非行きます!』と来た。 最近、僕はこう言ったお店以外での彩さんとのやり取りが楽しく、返事を待ってしまうくらいだ。 誰かに中学生みたいと言われそうだが… 今まで恋愛経験はほとんどない… 清に言わせると、「博音はさ、顔がいいからモテるわよね。性格ももちろんいいんだけど、自他共に厳しいから近寄り難いと思われちゃうのよね。」だそうだ。 学生時代は告白されたが、相手のことをよく知らないのに付き合えないと思って断っていた。 いざ、付き合ったかと思えば、「博音は私の事をちゃんと好きなの?全然構ってくれないし、面白くない。」と言われ、振られる始末。恋愛が億劫になりかけていた。 もう別に恋愛しなくても、自分で生きていけるしな… と思っていた矢先のことだった。 毎朝お店の前を通勤に使っていた女性が、いつものように歩いていた。 すると、おばあさんに道を尋ねられ教えてあげているようだったが、この土地に住んでいないのかよく分からないと言う顔をしていた。 すると彼女は一緒にその場所まで行くようだった。おばあさんと一緒に先程通ってきただろう道をまた戻って行った。 しばらくして、彼女はまた戻ってきていつもの方向へ向かって行った。 その時の彼女の顔はいい笑顔だった。 また別の日は荷物を抱えたお年寄りに寄り添って、代わりに荷物を持ってあげていたり、とても親切な人がいるんだなぁ。と初めはそんな程度の関心だった。 僕は毎朝、お店の前を掃いて掃除をするのが日課だ。 しかもちょっと早めの時間に通勤で人が行き交う時間は道を塞いでしまいかねない。迷惑にならないように早めに掃除をする。 すると、毎日早い時間にあの女性が通るのだ。 彼女は毎朝、ちゃんと挨拶をしてくれる。しかも笑顔で。僕だけでなく、他の人にもちゃんと挨拶をしていた。 今時、挨拶をして通っていく人なんて殆どいない。 お年寄りくらいだ。 そんな所も好感度が高い理由だ。 彼女は朝早くに通り、夜遅くに帰ってくる。余程仕事が大変なのだろう。 だが、すれ違うといつも笑顔なのだ。 とても強い人なのだなと思った。
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