4.この出会いは必然でした?

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彩さんの仕事はどうやら大変らしく、普段はもっと遅くになるそうだ。たまたまこの日は早く切り上げて帰ってきたそうだが、それでもかなり遅い時間に変わりない。 体を壊さないか心配になる。 そして、数日後、また彩さんは来てくれた。 だが、やはり顔色が悪い。 倒れ込むほどではないにしろ、心配だった。 仕事が大変か聞くとどうも、いろんな事が重なって彩さんに負担が掛かっているらしい。それでも嫌とは言えない性格らしく、抱え込んでしまうみたいだ。 僕は、断ることも大切ですよ。とちょっと説教じみた事を言ってしまったが、彩さんは素直に聴いてくれた。 それから職場で、ちゃんと出来な事は断るよになったらしく、ちょくちょくお店にも来てくれる様になった。 そんな事が嬉しくて、清に話してしまった。 清はこの手の話は茶化してくるので、あまり話した事が無かったが、つい嬉しくて言ってしまった。 初めは僕からこんな話が出るとは思ってなかったみたいでキョトンとしていたが、次の瞬間、自分も会いたいとかなんとか言い出したので、ため息が出てしまった。 清と彩さんが初めて会った日、僕は何とも言い難い気分だった。 清は僕の気持ちを知ってか、知らずか、ベタベタと彩さんにくっついて離れない。 彩さんの前では怒りたくないが、清を叱らずにはいられなかった。 そして、嫉妬している自分に気づいた。 彩さんに惹かれているのだとその時気づいた。 それからは、彩さんに会う度くっついて離れない清を睨んだ。 清はニヤニヤしながら挑発してくる。 だが、彩さんも嫌じゃなさそうなので、怒れない。 これは重症だなと思った。 それからしばらくして、ある事件が起こった。 それは、彩さんがストーカーに悩まされるという事件だ。 それを機に、僕は彩さんがうちの店に来た時は送って行くようになったが、土曜日の休日出勤だった日、彩さんは変な視線を感じなかったと言って1人で帰ったのだ。その時ストーカーは家で待ち伏せしていた。 危ない目に遭いかけた彼女は人通りの多いスーパーに駆け込んできた。丁度僕もそのスーパーにいたので、話を聞き、僕は自分に怒った。 なぜ、迎えに行かなかったのかと。 ストーカーの犯人は、彩さんを弄んで、悲しませた元彼だった。 今更何しに来た。とはらわたが煮えくり返った。 そして、その男と対峙した時僕は今の彼氏だと、願望を言っていた。 そして、あたかも余裕であるかのように振る舞ったが、内心余裕なんかなかった。 彩さんを誰にも取られたくない。という思いでその場に立っていた。 彩さんのきっぱりとした断りに納得して男は去って行った。 その言葉は彩さんらしく、とても優しかった。 そして、(あぁ…完全に、彩さんに惚れてるなぁ。)と確信した。
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