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5.幸せはハーブと共に
今日はいつもより大分早くに起きた。
いや、正確には昨夜から眠れなかった。
なぜ、寝れなかったかというと、今日が楽しみでワクワク、ドキドキだったからだ。
遠足前の小学生みたいだ。
今日は何があるのか、ことの発端は先週に遡る。
先週清と久しぶりに話し、博音さんに告白をする決心をした。
その話をしている間に博音さんの様子が変だったが、その後はいつも通りだった。
清が先に店出て、程なくして私達も一緒お店を出た。
いつものように博音さんが私を送ってくれるためだ。
普段ならもっと会話をしながら帰ったりするのだが、今回は2人とも静かに並んで歩いているだけだった。
博音さんは何を考えているのか分からないが、私は告白のことを考えて、1人で百面相になっていた事だろう。
告白する事への期待と不安。なにせ自分からした事ないので、どうすればいいのかよく分からない。
色んなシチュエーションを考えた。
1.メッセージアプリで思いの丈を送信する。
2.手紙で告白する。
3.電話で告白する。
4.今みたいに送ってもらっている時に告白して、家に逃げ帰る。
5.どこかへ誘って、いい感じの雰囲気の中告白する。
頭の中の5人の私が、それぞれプレゼンしてくる。
こうなっては、消去法で行くしかない。
メールは事務的で、なんというか…
ムードも何もない。
手紙は書いたはいいが、どうやって渡す?
他の人に見られたら?字が汚いと思われたら?
とか色々不都合があるので、1と2は消去。
なら電話?
電話をかけるにも勇気がいるし、「ごめん」ポチっと切られたら虚しいな。
言い逃げもいいよね。だけど、今後気まずくなってしまいそうな気もするし、私が返事が怖くて避けてしまいそうだから却下。
なら残るはどこかに誘うしかないか。
誘って、遊んで告白忘れたらどうしよう。
というか、遊びに行く日までに心が折れたらどうしよう。
結局何も決まらずまたウジウジして振り出しに戻っている。
どうしたものかと思った時、家に着いてしまった。
あぁ、いっそ言い逃げするか?
とか考えていると、博音さんが改まって、「彩さん、今度の土曜日お休みですか?」と尋ねてきた。
来週なら休日出勤も無いから暇だ。
なので、
「はい、休みですよ。」と答えた。
すると、
「もし良ければ、一緒に出かけませんか?」と誘ってくれた。
(えっ?)と耳を疑った。
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