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ちょうどクラスの真ん中の席で、妙に目立ってしまうこともあってくるみはこの席があまり好きではなかった。
「くるみ! おはよう」
元気に声をかけてきたのはクラスメートの安部リオだ。
大人しそうなくるみとは正反対で、よく日焼けしてショートカットのリオは快活そうな少女に見える。
この2人が知りあったのは高校に入学してからだった。
1年生の頃も同じクラスになり、1人で読書をしていてくるみを見かねでリオが話しかけたのだった。
くるみからすれば読書をするのは本当に好きな趣味だからであって、友人が少ないからではなかった。
それでも友人の多いリオが話しかけてくれた嬉しくて、すぐに仲良くなったのだ。
今では休日にもよく一緒に遊びに行く関係になっていた。
「おはようリオ」
相変わらず元気がリオを見てくるみは眩しそうに目を細めた。
「昨日の殺人事件のニュースみたんだけどさ、あれってくるみの家の近くだよね?」
無遠慮に聞いてくるリオだけれど、一応くるみの家の近くだと言う部分だけ音声を落とした。
「うん。隣の家なんだよね」
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