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だが、悲劇はそれだけではなかった。
魔導書〈グリム〉はあまりにも力が強すぎてしまい、暴走。作り手ですら制御することが出来ず、魔導書〈グリム〉は自由を求めて世界に散らばってしまった。
「ねぇ、ばぁば。散らばった魔導書達はどうなったの?」
「それはこれからお話するさ。今話しているのはちょっとした触りだよ」
老婆は皺だらけの手を子供に伸ばし、頭を撫でた。
〇 〇 〇 〇
始まるヨ。始まるよ。
暴走した魔導書〈グリム〉とそれを回収する教会のお話。
語り手は勿論、この私が担当しますよ。え、誰かって? そんなの関係ないですよ。だって語り手より物語の登場人物の方が重要ですから。
質問がある? 物語はハッピーエンド?
さぁ……どうでしょう。それはこれから語ることですよ。
前置きが長すぎましたね。
始めましょう。狂った物語を!!
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