ボタンと蜂蜜の、そのあとで

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 浅い湯の表面に、ルイの金の髪がゆらりと漂う。その姿が夢のようにきれいだった。  鼻先を擦り合わせ、小さなくちびるをついばんだ。幸福を約束する、バラの香り。 「やっぱり素っ裸のルイが好き。女の子のドレスも、猫の真似っこも要らない」 「……本当に要らないの?」 「……気分転換に、ときどき」  どっちだよ!とルイが俺の脇の下をくすぐった。仕返しにルイの太腿の内側をくすぐる。ふたりで大笑いしながら転げ回ったら、浴槽に頭を打った。頭からずぶ濡れになったルイが、痛がる俺を見て、声を上げて笑っている。幸せだなと思った。  大丈夫だよ、ルイ。もし大きな壁にぶつかったとしても、泣いたり怒ったりしながら、ひとつひとつ乗り越えていこう。焼きもちを焼くルイも、女の子のドレスを着たルイも、猫語を喋っているルイも、ルイを形作る世界のすべてを、そのまま丸ごと愛するよ。  だから、ずっとそうやって笑っていて。俺を愛してるって言って。  この世を照らす太陽、ルイ・ル・グランに誓う。  俺の身体と魂を、この心臓が動きを止めるまでのすべての鼓動を、栄光あるあなたの王国に捧ぐ。  ✨ Fin✨ みなさま、 最後までおつきあいいただきありがとうございました\(*^▽^*)/ やらせておいたら永遠にイチャイチャしてそうなので、そろそろこの辺で切り上げることにします笑! はじめて挑戦したBLでしたが、思いのほかたくさんの方が読みにきてくださって、モチベーション上がりました!本当に感謝しております♡ 調子に乗って近々また新作BLも書こうと思いますので、そのときはどうか見つけてくださると嬉しいです! ではみなさま、今日も良き一日になりますように✨ またお会いできる日まで。 追記)この話の続編を書きました。 『ルイ・ル・グランを繋げて』 https://estar.jp/novels/25972770 ルイとユリウスが20歳になったときのはなしです。 冒頭、あるきっかけで暴走したユリウスのちょっと過激なプレイからはじまります笑。 よろしければ引き続きお楽しみください💕 猫森千世
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