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「――猫ちゃんは、喋っちゃダメだからね」
「ユーリ、突然すっごい乗り気じゃない? 何か怖いんだけど」
ルイが怯えた目で俺を見上げる。その不安げな顔が、さらに俺のスケベ心を煽ることに気づいていない。
ちょっとだけなら、いじめても構わないよな。
「ルル……猫はお喋りしないんでしょ?」
少し叱るように言うと、ルイは目を丸くし、すっと正座をした。そして上目遣いで俺を見上げ、小さく鳴いた。
「……にゃあん」
かわいいいいいっ!! どうしよう、鼻血が出そう! 興奮で全身がゾワゾワする。
瓶の蓋を開け、香油を掌に垂らす。湯気に煽られ、バラの甘い香りが浴室に立ち込める。
「ルル、もう一回、鳴いて」
「にゃあん」
「俺の名前呼んでみて」
「ユリ――にゃにゃうにゃ」
悶絶。その白い猫の背筋に沿って、ぬめる掌を下へと滑らせていく。本物の猫のように、柔らかに身体がしなる。ずるずると、ルイの身体が俺の方に倒れ込む。
俺の指の動きを追いかけるようにルイの体温が上がる。ミルク色の肌がバラ色に染まっていく。
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