練習1 ボタン

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 奇跡の喘ぎ声とともに、ルイのそれが、口の中でビクビク動く。 「……もっ、ダメ、いきそ……離して、ダメ……だって、ばっ、それ以上……ああっ」  暴れるルイを押さえつけ、舌で責める。――ルイの身体が大きく波打ち、高く喘ぐ。身体が弓のようにたわみ、達した。  口を離すと、はあはあと息を切らしながら、とろとろに溶けたルイが俺を見上げる。 「――もしかして、飲んじゃったの?」  頷いて、にっと笑うと、ルイは目元を覆い、唸った。 「もー信じられない。バカ。ユリウスの、バカ!」 「ああ、すっごい可愛かったぁ。顔も声も、ここの素直さも」  指先で触れると、きゃあ!と叫んで身体を起こす。 「ちょっともう、これ以上触らないで!」  怒った顔も可愛い。可愛すぎて息が止まりそう。  デレデレしていると、ルイが窺うような声を出す。 「……ぼ、僕もしてあげようか?」 「うん。でも疲れたでしょ。また後でいいよ」  裸で触れ合いたくて、自分のシャツを脱ぎ捨て、腕の中にルイを抱きしめる。さらさらで、柔らかくて、気持ちいい。永遠にこのままくっついていたい。くっついて、ひとつになっちゃいたい。  真っ直ぐに自分を求める透明な瞳。そこにじっとりと残る、甘い熱。可愛い。こんなに可愛いものがこの世にあるなんて。 「ルイが好き過ぎて、息が止まりそう」  そう言うと、ルイの顔が近づき、深く長いキスをした。限界まで来たところで、ぷはっ、と口を離す。 「ユリウスが好き過ぎて、窒息するところだった」  ルイの無邪気な瞳が、また俺のスケベ心を焚きつける。ルイは猫のように俺の胸に擦り寄り、何がおかしいのか、ふふっと笑いをこぼした。 「――あとね、僕があんなにボタンが多い服を作ったのは、わざとだよ」  その言葉に、息が止まった。もう一度、ルイの身体を押し倒す。  明日の朝まで、あと何時間? あと何度、息が止まりそうになるだろう。  〈練習1ボタン 無事終了〉
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