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「それだけおそばにいて欲しいし、当たり前になっていたんです。特に、葉月さんは精神的なサポートも重点に置かなければなりません。わたしもハワード少佐にそばにいて欲しいです」
「よし、心優。俺とも組み手してくれ」
「はい、もちろんです」
一緒に練習をしていた光太を休ませ、心優は大男のハワード少佐と向きあう。
だがそうして護衛の練習をしていても、あちらのAチームの熱気がぶつけられてくる。
「GO、GO!」
今日も諸星少佐がリードする声が響き渡る。
Aチームの彼等が向かうそこには大魔神が率いる『不審者チーム』。心優の父がいつのまにか横須賀から部下を呼びつけ、こちらも仮想敵チームを作り上げてしまっている。
諸星少佐のチームにはシドも必ず選抜されている。彼等は警棒ロッドを片手に果敢に横須賀アグレッサーへと向かっていく。
園田教官率いる大魔神の陣営に次々と切り込んでいくが、大魔神チームの雄々しい仮想敵も次々と切り返していく。
見ていると、父はラスボスポジション。そこに辿り着こうとする諸星警備隊チーム。
それでも、初日に比べてものすごくまとまったスピード感が生まれていた。的確なポジションと役割、無駄のない攻めと防御。とてもリズミカルな動きにまとまってきたと心優も感じている。
「なんかすごい一気にレベルアップしているような気がするな。あんなにスピーディーではなかったよな」
ハワード少佐も同じように感じている。
そして光太も。
「かっこいいっす。やっぱAチームの先輩達、凄腕ですね。横須賀の大魔神チームもおっかないけど、めっちゃ強敵でかっこいい」
「光太は怖ええか、かっこいいだな」
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