0人が本棚に入れています
本棚に追加
「ゆう〜、明日遊ばない?」
僕の名前は夢斗…なのにも関わらず、名前から『ゆ』だけをとり、ゆうとよばれるようになっている。
僕の幼稚園からの幼馴染である、日菜からのメール。女の子だけど、付き合うとかも考えられない。けど、中学に入って、中々遊ばなくなるものだなと感じてしまった。
まぁ、時々相談は乗っている。
「いいよ〜、どこ行く?」
「カフェとか行って、ゆっくりしたいな〜」
「わかった〜、じゃあお昼に家の前集合で〜」
こうして予定が決まり、僕はすぐに寝た。
朝起きると、目の前には日菜がいた。充電していたスマホを見ると、まだ八時。なぜここにいるのだろうかと、疑問には思ったが、起こされなかったのでよしとした。
「日菜、お昼じゃなかった?」
僕がそう聞くと、日菜は首を傾げている。
「初めまして、ゆう。はやく顔を洗って、寝癖治して行こ!?」
日菜の冗談で、いつも初めましてと会話している。
「はいはい、準備するからリビングいて」
僕は目を覚ますために、顔を洗いに行くと、当たり前のような顔をしてずっとついてくる。こんなことは今までになく、なんだか様子が変な感じがした。
その後部屋に戻って、着替えようとすると、まだついてくる。
「おい、さすがに着替えは…」
「あ、ごめんごめん……なんかついて行きたい気分だった」
苦笑いのような笑顔を見せ、部屋を出て行く。
僕が着替え終わり、外に出ると、日菜はドアの横で座り込んでいた。
「はやく行こ!!」
最初のコメントを投稿しよう!