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それだけでもう十分点が高いのに、6年生を差し置いてのアンカー。
本当に、物語の主人公ってこんな奴のことを言うんだな…と痛感した。
そして、俺にも気さくに声を掛けてくれて、リレーの練習を通して奏多とは仲良くなっていった。
『隼人はさ、もっと人と関わりなよ!』
『え?…何で?』
『だって、隼人話すとめっちゃ面白いし!俺、リレー選手に選ばれて、お前と一緒に練習したり話したりできて本当良かったわ!』
『…そんな褒める必要なくないか…?』
『え、照れてんの?』
『照れてないっ!』
ニヤニヤと悪戯っ子のような笑みを浮かべる奏多は新しく見る一面で、勝手に特別を感じた。
運動会までの毎日が楽しくて、楽しくて…奏多をあまり好きではなかった今までの自分がまるで別人のように感じた。
そして、運動会当日…。
運動会の花形種目である高学年リレーは最後の種目だ。
赤組と白組、それぞれ3チームずつA、B、Cと別れており、俺たちは白組のBチーム。
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