出会い編 二度目の出会いは突然に

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出会い編 二度目の出会いは突然に

「ロンダ?」 「ア、アルファ様!?」  ――バサバサ  たった今、図書館で借りた本を落としてしまいました。それはどうでもよくて……いえ、どうでもよくはないのですが……えっと、あの……  アルファ様がなぜ、ここに。  お仕事が忙しいのではなかったの!?  私は月に一度、冒険の本を借りるため町の図書館へ出かけます。家の周りでは借りれる場所などありませんから。それと、今日はある目的があって買い物にきましたが、が、が……こんな風に説明をしている場合じゃありません!  だって、だって、もうすぐ! 「ミランダ。 あら?」  あああ!来てしまいましたー!  そうです。私はロンダと共に町に来ていたのです。どうしましょう。身代わりのことがバレてしまいます。  ロンダは泣きそうになっている私とアルファ様を交互に見た後、なにかを察し、にこりと微笑みました。 「もしかしたら、アルファ様でございますか? 私、()()()()()()です」 「妹……」 「はい。この間はご挨拶もせずに、申し訳ありませんでした」 「いや確か、病弱な妹がいると母上からも聞いている」 「そうなんです。今は元気ですが、時々、熱を出して寝込んでしまいますの。そんなわけで、お会いできる日は数少ないかもしれませんが、宜しくお願いいたします」 「こちらこそ」  ロンダの機転のきいた言葉、何より堂々とした振る舞いに、私はあっけにとられてしまいました。二人が並ぶと、違和感がなく、とてもお似合いです。  私はロンダと瓜二つだけど、ロンダは堂々と自信に満ちているのに、私はオドオドしてるばかり。きっと、アルファ様だって、ロンダのような子がいいに決まっていますよね。  二人の会話を聞きながら、そっと後ろに下がります。落ちた本を拾おうと手を伸ばしました。すると、私より先に本を拾ってくれた男の人がいました。 「お嬢さんの落とし物?」 「はい。ありがとうございます」 「いえいえ。女性が困っていたら助けるのは当然だよ。ん? 君は……」  男の人は前にいるアルファ様と、ロンダ、そして私を順番に見つめます。顎に手をつけて、考え込むしぐさをしました。 「君はもしかして……アルファ君の愛しの婚約者――の妹さん?」  ひぇっ!  当てられてしまいました!  ど、どうしましょう!  というか、あなたは誰ですかー!?
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