出会い編 二度目の出会いは突然に

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「二人はラブラブだよね。それは認めるよ。あの仕事しか興味なかったアルファ君が、あのアルファ君が! 花なんか買っちゃったりしてさー」 「おい……」 「そうですのよ! お姉さまもその花をそれはそれは大事にされていて、毎日毎日眺めていますのよ! 『アルファ様にもらったものだから、つい見ちゃうの』とか言いながら!」  も、も、も……もうやめてー!  恥ずかしすぎて、くらくらしてきました。こんな所で、熱を出すわけにいきません。  私はカップをソーサに置いて、熱くなった頬を両手ではさみました。  ふいに大きな手が額にあたりました。優しくいたわるような手に驚いて顔をあげると、真剣な表情をしたアルファ様と目が合いました。 「熱いな。大丈夫か?」  少し近づいた距離に驚いて、腰を引きます。ガタッと椅子から変な音がしました。 「だいじょうぶ、です」  なんとか声をだすと、ロンダがヨーゼフ様に向かって大声をだしました。 「ほら、見まして! この二人の仲睦まじさを!」  声に驚いて、アルファ様がぱっと手を引きます。 「そうだね。いいね。青春だね~。じゃあ、俺達も愛を育もうか、妹ちゃん」 「あなた……よく話をきかないって言われませんか」 「うん、言われる。よくわかったね」 「だから!」  まだ言い合いを続ける二人を交互に見ていると、アルファ様が立ち上がりました。 「……ここはうるさい。少し外に出よう」 「え? あ、はい!」  出て行ってしまうアルファ様を追いかけます。 「お姉さま!」  ふいに、ロンダに呼び止められました。  胸に押しつけられるように、鞄を渡されます。 「プレゼントを渡すチャンスよ」  私は大きくうなずいて、アルファ様を追いかけました。
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