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逃亡計画をやめた私は家族に本心を打ち明けた。夢のこと、そのために婚約することはできないということ。ばあやを丸め込んで身代わりを計画したこと。そして、ミランダとアルファ様がうまくいってほしいと願っていること。逃亡しようとしたことまで、全部、隠さず。
お母様から、とんでもなく怒られるかと思った。
でも、お母様は怒らなかった。怒っていたけど、泣いてた。バカな娘だって、なぜ、もっと早く言わなかったんだって、泣いていた。
叱られるよりも堪えた。
あぁ、本当に私はバカだった。バカな娘でごめんなさいって何度も、何度も謝った。
ミランダにも叱られた。例えアルファ様と婚約できても、私がいなくなったら、喜べないって。
「ロンダがいなくなるなら、私は婚約なんてしないから!」
「ミランダ……」
「アルファ様はお慕いしているわ。でも、でもね、私はロンダが大切。だって、家族じゃない……二人だけの姉妹じゃないっ…… 私のために離れるなんて言わないで。離れる時はロンダが幸せになる時よ。それ以外はダメ……ダメダメっ……絶対にダメなんだから……!」
泣きじゃくるミランダを抱きしめて、私も泣いていた。ごめん、ミランダ。ごめんなさい。バカなお姉ちゃんでごめんなさい。
それからミランダは、緊張の糸が切れたのか倒れるように寝込んでしまった。
ミランダの体調がなかなか戻らない間に、アルファ様からの手紙が届いた。お母様を説得して私自身がお話をしたいって言った。
私から始めたことなんだから、自分の手で身代わりを終わらせなくては。
そう思って、アルファ様の前に立っている。
私がロンダだと言うと、アルファ様は驚いたように目を見張った。
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