真夏の夢に隠るる

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 暑い。  夏にマスクって、逆に死ぬリスクが高まってる気がするのは私だけ?なんて考えながら太陽の下を歩く。  仕方ないと分かっていても、もやもやしながら次の講義に向かう。久々の教室は、何となく解放感がある。  一瞬マスクを外して涼んでいると、聞き覚えのある声がする。振り返ろうとすると、そいつは隣にいた。    画面越しじゃない、久々の笑顔。  『顔赤くない?』と聞かれたから『マスクのせい』とつけ直す。  熱い。  今だけ、マスクがあって良かったと思えた。
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