第2幕

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その後トイレの個室で、何も考えなくても進められるソーシャルゲームに1万円の課金をしていた時のこと。薄いドア越しに聞こえた会話は、私にとどめをさすのには充分だった。 「岡本さん大丈夫だった?」 「うん」 「ほんと、ウザいよ、あのお局」 岡本さんと……その他2名と言ったところ……か。 ……名前は知らないけど。 「どうせ、いちゃもんつけたいだけなんだよ」 「そうだよ!ちゃちゃっとタイトルだけ変えて、押し付けちゃおうよ!」 「どうせ責任取るのは、あのお局なんだから、さ」 「ありがとう……二人とも……」 「でかい失敗させれば、異動させられるかもな」 「あー!それいいね」 そうして三人は、定時後のお楽しみの話に即座に切り替え、笑いながら出て行った。 私の体は、考える人みたいに硬直していた。 それから、どうやって家に帰ってきたのかは覚えていない。
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