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「ねえ」
また颯太が聞いてくる。
「味見していい?」
「だめ」
「どうして」
「家族しか食べさせないから」
……嘘だけど。
「じゃあいいじゃん」
颯太がスプーンでタレを味見しながら言う。
「ちょっと、ダメって言ったのに」
と、颯太の手からスプーンを奪ってやると……。
「しようよ」
「……は?」
「しようよ。結婚」
せめて、もっとロマンチックな場所で、ロマンチックな方法でプロポーズをされたかった……。
そんな風に頭が回ったのは、その後団子そっちのけで颯太にベッドで愛された後だった。
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