言の葉の備忘録

夢

私には夢がある。

小さい頃からずっと見続けてきた夢。

その夢のために頑張ってきた。

でも、現実は非情だ。

もうすぐ"時間"が来る。

これ以上、私にできることはない。

本当はわかっていた。

この夢は、到底叶えられないと。

この夢は、いつか捨てなければいけないと。

この夢は、ただの重荷にしかならないと。

それでも、諦めたくなくて。

頑張って、頑張って、頑張って。

周りの大人たちは「現実を見ろ」って言うけど、厳しい現実よりも優しい夢を見ていたかった。

だけど、もう時間切れだ。

大人たちが言うように、夢を捨てて現実を見なきゃいけない。

ねぇ、私は大人になるために、ここに夢を捨てて行くけれど、この夢をまたいつか、拾うことは出来ますか？

ねぇ、私は大人になるために、この場所を離れて行くけれど、ここにまたいつか、帰ってくることは出来ますか？

私は夢を捨ててこの場所を離れる。

そうしなければいけないから。

でも、きっといつか自分の足でここに帰ってくる。

きっといつか、自分の手でもう一度夢を拾いあげる。

だからお願い。ここで、待っていて。