第二章『オリエンテーション』

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第二章『オリエンテーション』

「さっ、腹もふくれたことだし、作戦会議といくか?」 「そうだね」 みんなにジュースを配り終わったタカが応じた。 お店でタカの父・明彦の自慢のカルボナーラを堪能して満腹になった四人は、タカの部屋に上がってきて早速卒業式のいたずら計画を話し合うことにした。 「じゃあ、みんなどんどんアイディア出して」 トモがペンを片手に、手帳に書き込む気満々でみんなを促す。 隣のナオが手帳を覗き込んでみると、一番上に 『卒業式乗っ取り計画!』 と書かれているではないか。 「いやいや、そのタイトルは大袈裟だろ」 思わず突っ込むナオの言葉を聞いて、リナとタカも手帳をチェック。 「あらっ、いいじゃない。なんか危険な感じがしてワクワクするし」 「このぐらいインパクトあった方がいいかもね」 どうやら二人は気に入ったようだ。 「でしょ?何か文句あるの?」 トモが勝ち誇った表情で聞いてくるので 「いえいえ、文句なんて滅相もございません」 ナオはかなり卑屈な態度で否定した。 それを見ていたリナとタカは吹き出し、一拍遅れてナオとトモも笑い出した。 「じゃあ、会議進めるわよ」 みんなの笑いがおさまると、トモが話を進める。 「とりあえずさ、一言に卒業式っていってもいろんなことをやるよね?卒業証書授与だったり、校歌斉唱だったり」 「確かにそうよね」 リナの相槌を挟んで、タカが言葉を続ける。 「全部で何かするのはさすがにまずいから、どれでするか選ばないかい?」 「ん~、それよりかアイディアどんどん出していこうぜ。その中から出来そうなのや面白いのをチョイスすればいいじゃん」 ナオがタカの提案に異議を唱える。
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