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お父様の腕には、包帯がぐるぐると巻かれている。あまりに痛々しく、おいたわしい姿にじっとしていられず、お父様のそばにひざまづいた。
「お父様、ロンドンで火事があったとうかがいました。お怪我の具合はどうなのですか。傷は深いのですか、痛みますか⁉」
「逃げる時に転んでしまっただけだ、そんなに心配することはない。どうしても話しておきたいことがあって帰ってきただけだ。……おまえたちにも心配をかけたな」
おまえたち。そう言われて横に視線を向けた。そこにいたのは、二人の兄。僕は思わず顔をほころばせ、笑顔になった。
「アルバートお兄様! ライアンお兄様!」
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