たからもの

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集合場所に着いた。 「私ね、小学生の頃好きだったんだよ」 「えっ!俺も」 思わず吹き出してしまう。知ってた。心の中にしまう。 「なんで告白してくれなかったの?」 「いや、小学生で付き合って何すんのよ」 たしかになと思った。やっと恋を終えた、そんな気分だった。 「じゃ、またね、ありがとう」 私は車を降りる。たったの2時間。その間に初恋の相手は素敵な言葉(たからもの)をたくさんくれた。 見えてなかった私を教えてくれた。 たぶん彼は覚えていないけれど、それでいい。私は忘れないから。
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