たからもの

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久しく聴いてなかったLINEの着信音がなる。 時計の針は午前0字を目指していた。 今の私に電話なんて誰だろうか。恐る恐るスマホをのぞいてみる。 表示されていたのは小学校と中学校が同じだった同級生の男の子だった。 「おっ!出た。どうせ暇やろ?ドライブ行こうや!」 どうやら大学が長期休みなので地元(こちら)に戻ってきているらしい。 「いや、スッピン、まぁ行くけどさ」 いつもなら断るだろうけど、なぜか選択肢になかった。 軽く化粧をして、髪をアイロンし、集合場所へ向かう。 私の方が先に着くだろうし、何か買っておいた方がいいか悩んだけれど辞めた。
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