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「本当に?」
「うん、私がここにいるということは、ここに自分がいないとだめなんだって思ってる」
「そうだな。オレたちファグディエイトはロセブンがいなくなっただけで大ダメージだからな。今、オレもヴェノモに来ていて、他のメンバーを心配させちまってるな。機械をいじることに関しては、オレがいないとユツーゼたちじゃ無理だ。だから、大事なものと特技を持っていることも重要だが、自分の存在、自分の周りの存在は何ものにも代え難いって、オレは思うよ。おっと、お嬢ちゃんたち、邪魔したな」
ワンリックは片手を上げて行ったあと、ミーケがニャーと鳴き、フルドンもワンと鳴き、玲月たちのところに行った。自分の手芸を見に来ている人や動物が増えていることに気づいた玲月はぎょっとなっていたが、作業に再び集中していた。ルニカが途中から手伝いに来てくれたことで、ポケットティッシュケースがすでに二十個近く完成していた。
「ワンリックさん、難しいこと言ってたけど、あなたがいないとだめな人だっているよ」
麗未は俊五たちの方をチラッと見て言ったあと、梨吹に微笑した。
「詩野輪さんがいないとだめな人だって多いじゃない。勉強を教えてもらいたいクラスメートとか」
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