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「本当だ。ワモくんも、いつの間にか特技を取り返してる」
「ウェースさんとワモの弟が今度、何も出来なくなっているね」
「あ、ルニカさん」
「あっち、終わりそうだから来ちゃった。そんなに警戒しなくても、もうボクはパッシブと関係ない。あれから、ワモにこっそり協力してるのが店長にバレてクビになったんだ。せいせいしたけどね。さて、玲月さんのところ行って手伝ってくるか」
ルニカが行ったあと、梨吹は麗未を応援していた。
「詩野輪さんは特技をいくつか持っていてすごいよ。学校で勉強も全教科出来ていつも羨ましいと思ってた。だから、詩野輪さんが特技が突然、出来なくなったとき、心配になったのと悲しい気持ちにもなった。みんな特技が急に出来なくなったとき、どれだけ辛かったか、その人の気持ちになってみないと分からなくて、やたらなこと言えない。私はほら、特技とか何も持ってないから……」
「その先は言わせないから。ここに自分がいてもしょうがないみたいなこと、あなたが言うの見え見え」
「風雅さんも言ってたな。私がどこか投げやりに生きてるところがあるって」
「まったくその通りだよ。何度あなたがそれで危なかったか」
「分かってる。だから、ここにいてもしょうがないってこと、これからはもう言わない」
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