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「ミーケちゃん、お姉さんは?」
梨吹が聞くと、ミーケは困ったような表情でニャーと鳴いた。
「何!?」
ワンリックたちファグディエイトはミーケの言葉が通じていた。
「ミーケちゃん、何て言ったの?」
玲月が尋ねると、ワンリックは目を閉じ、答える。
「ノクロマがお嬢ちゃんのリボンヘアゴムを川に投げ捨てたあと、消えてしまったそうだ」
ワンリックの言葉を聞いた梨吹たちは目を丸くしていた。彼がミーケの言葉の続きを訳すと、ミーケがヴェノモまで連れて行ってくれるとのことだ。だが、麗未が待ったをかけた。
「一度ヴェノモに行くと、とんでもない話をルニカさんから聞いた気がします」
「そこはどうにかなるみたいなことを、ミーケが言っているようだがな。それに、移動してからりふに話があるようだ。うーん、ミーケの通訳にオレもやっぱりついて行った方がいいな。電子機器の使い方をまだ伝え切れていない部分もあるしな。それに、お嬢ちゃんたち三人とネコ一匹でヴェノモに行かせるの心配だ」
ワンリックの同行に反対するファグディエイトのメンバーは中には1人いたが、あとは反対する者はいなかった。ミーケも彼ならついて行ってもいいと、ニャーニャー鳴いていた。
こうして、梨吹たちはミーケの魔法でヴェノモにワープしたのだった。
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