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「ワモくんがウェースさんの意味のないゲームに私たちを巻き込んだのも、大深さんのためだったんだね」
「これまでのワモくんの行いに納得だ」
「………そんなこと、考えなくたって良かったのに。大きなお世話だよ」
梨吹はワモの顔を思い浮かべ、涙目になっていた。
ミーケの話はさらに続きがあった。梨吹のリボンヘアゴムに宿っていた女神は、パッシブの店長のノクロマにリボンヘアゴムが川に捨てられてしまったことで宿り場所を失い、消えてしまった。今の話でもう二度と女神すなわちお姉さんに会うことが出来ないと解った梨吹たちは、突然の別れに涙を流した。ミーケの言葉を通訳しているワンリックも少女たちの涙に胸を痛め、ロセブンのことを思い出し、感傷に浸っていた。
ようやく、玲月と麗未は落ち着いてきたが、梨吹がまだ地面に座り込み、しくしくと泣いていた。ワンリックは少女の背中をさすり、慰め続けた。すると、多少効果があったか、梨吹はまだ涙が止まらなかったが、何とか立つことが出来た。
「行こう、梨吹ちゃん」
玲月は梨吹と手をつないだ。梨吹は黙って頷き、うつむいた状態で歩いた。その後ろを麗未とミーケ、ワンリックがついて行った。
梨吹に断ってから、電子機器の地図を持っていた麗未は一旦みんなを止めた。
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