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僕は休みのたびに、クマに会いに行くのが楽しみになった。
たまには僕も、クマに話を聞いてもらう。
「僕のちょっとした失敗を母さんは何度もしつこく叱るんだ。もう、ウンザリだよ。」
するとクマは僕の肩を抱いて、こう言う。
「母さんがいて、いいなぁ。俺は物心ついた頃から一人ぼっちさ。母さんに叱られてみたかった。オマエがうらやましいよ。」
「そうなんだ?それは寂しいな。」
僕は、ニンゲンの友だちと話すよりクマと話す方が落ち着くほど、クマと仲良くなった。
クマは、どんな時も、僕の心を元気づけてくれるし、僕はどんな時も、クマの力になりたいと思うのだった。
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