雪乃視点 『私の初恋』

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雪乃視点 『私の初恋』

私は大橋雪乃 14歳の中3 幼い頃から心臓病を(わずら)っていて入退院を繰り返しています。 元気で健康な身体の人が羨ましい。 思いっきり走れる人が羨ましい。 なんで私は健康じゃないのかと いつも考えては落ち込む日々を過ごしていました。 入院中のそんなある日 お兄ちゃんがお友達を連れてお見舞いに来てくれました。 お友達は、大西すばるくんといって 長身でかっこいい男の子です。 私に会いに、よく病院に来てくれて たくさんお話したりして 優しくて面白くて一緒にいて楽しいの。 もっとたくさん、すばるくんと一緒にいたいと思うようになりました。 退院後お兄ちゃんに聞いてみた。 「ねぇ、お兄ちゃん。すばるくんって彼女とか好きな人いるのかな?」 「すばるのこと気になるのか?彼女はいない。まだ付き合ったこともないぞ」 「そうなの?すばるくん、かっこいいから付き合ってる人いそうなのに。でも良かった。嬉しい」 「すばるは雪乃のこと好きだよな。可愛がってるし」 「妹みたいに思ってるんじゃないの?」 「違うと思うけど・・・うん」 「私ね、すばるくんと初めて会ったときに、こんな素敵な人っているんだって。ずっとドキドキしながら話してたの。一目惚れってあるんだね」 「雪乃はやっぱり、すばるに惚れてたか。すばる良い奴だし。兄ちゃんは大賛成だ」 「お兄ちゃんありがとう」 すばるくんが私の初恋です。 いつか、好きって伝えられますように・・・。
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