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「佳奈ー! 聞いて聞いて聞いて聞いてーっ!」
少し早く教室に着いたので、窓辺で寒風の吹いている校庭を見下ろしていたら、背後からるりに突進された。
「うん。そんなに連呼しなくてもちゃんと聞くから、落ち着こうか?」
振り返ると、彼女はニタァと顔をゆるませた。
「なんと、クリスマスイブに真ちゃんと過ごせることになりました! えへへぇ」
「ふーん。良かったねぇ」
「二人きりではないところが惜しいんだけどねぇ。毎年恒例、家族ぐるみのホームパーティ的なやつよ。でも、真ちゃんも参加するって! 良かったぁ、今年は彼女ができたからパスとか言われたら危うく死んじゃうところだったよ……」
「それは本当に良かったよ。るりに死なれたら、私も困るし」
「うんうん。ちなみに、佳奈のクリスマスイブの予定は?」
「予定? 特になかったような……」
と言いかけたところで、不意に、昨日の先輩とのやりとりが頭によぎった。
あれ……?
「もしかして、クリスマスイブって、十二月二十四日だったりする……?」
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