第五章 らしくない

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「あははっ。そーだけど、なに寝ぼけてんの?」  嘘!?  まさかのまさかだった……!  うちは両親ともにイベント事に無頓着。  そのせいで、まっっったく気がつかなかった!  そっか。  十二月二十四日って、世間的にはクリスマスイブなんだ。 「佳奈? どうかしたの?」 「いや? な、なんでもない……」  一体、先輩は、何を考えているの?  いや、特に深い意味もないのか。  王子先輩からしたら、デートだって日常茶飯事だろうし。クリスマスイブ云々は単なる偶然で、純粋に、珍妙な生き物展に行きたかっただけだよね。
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