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「じゃあ、次の問題を羽鳥」
十二月二十四日まで、わずか一週間とあと少し。
意識しはじめたら、街中はどこもイルミネーションとツリーで飾られていて、クリスマスムード一色だ。
どうして、先輩に言われたその時に、思い当たらなかったんだろう。ついうっかり、珍妙な生き物展のインパクトにつられてしまった。
「羽鳥? 聞いてんのか?」
「うわっ!? えーと……すみません、聞いてませんでした」
原先生は腕組みをしながら、首を傾げた。
「珍しーこともあるもんだな。まぁ、いつものクソ真面目ぶりに免じてゆるしてやるけど、授業はちゃんと聞いとけよ。試験も近いんだから」
「……すみませんでした。ありがとうございます」
今日から一週間は、試験勉強期間だ。
この間は、学校として部活動が休みとなるので、生物部の活動もできない。といっても、生き物たちは当然、我々の勉強事情なんぞおかまいなしにお腹を空かせるので、この間は、主に私とメガネくん、時々るりの三人で交代して餌やりだけすることになっている。
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