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「えっ?」
「そんなに体調悪そうなのに、授業なんて受けられるわけがないでしょ!」
血相を変えて、強引に私の腕を掴む。
そのままみんなから逃げるように教室を出て、階段を降り、廊下をつっきるように走った。
私のことを離すまいと固く握られた手に、それまで震えてばかりだった心がほわりと温まる。
るり、ありがとう。
事情もよくわかっていないのに、真っ先に助けようとしてくれて。
やってきたのは、生物室。
るりは、私を押しこむようにして部屋に入ると、そのまま鍵をしめてしまった。
「その鍵、どうしたの?」
「今朝、ここに餌やりをしにきてたメガネから借りたんだ。佳奈と落ち着いて話ができる場所を確保したかったから。今日は、一時間目の授業で使う予定もないみたいだし」
状況を察して、朝の内にそこまでしてくれたんだ。
感謝しかない。
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