45人が本棚に入れています
本棚に追加
/198ページ
「目指すは、真ちゃんのクラス! 二年一組へレッツゴー!」
「担任をしているからといって、そのクラスにいるとは限らないんじゃない?」
「まぁ、そうだけど。かといって、他に心当たりもないしさぁ」
「原先生のことだから、屋上で煙草でもふかしてサボってそう」
「うわー、めちゃめちゃありえるじゃん! やっぱり屋上に行こう!」
「方針ブレブレだなぁ」
くだらない会話をしながら、見知らぬ来訪者で賑わう校舎を進んでいく。通い慣れているはずなのに、いつになく活気があって知らない場所のように思える。
ひとまず三階の二年一組へ向かうことになって、階段を目指していたら、不思議な光景に出くわした。
「はいはい、押さないでー! 通行者の邪魔にならないよう、一列に並んでくださいね~!」
階段の上の方から一階の廊下に至るまで、とんでもない長蛇の列ができている。
しかも、並んでいるのは、全員女子?
「最後尾はこちらです! ただいま、一時間待ちとなっております」
一時間!?
愕然としている間にも、列は、どんどん伸びていく。
嘘でしょ?
たかが高校の文化祭の一出し物に、こんなに人が並んでいるなんて、普通に異常事態だ。
最初のコメントを投稿しよう!