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冬休み前、最後の登校日。
昨日は結局、るりに生物室に避難させられた後、教室には戻らなかった。
人生で初めて、学校を仮病で休んだのだ。
私の両親は共働きだから、そのまま家に帰ったところで、心配されずにすんだことだけは幸い。気分的には、今日も休んでこのまま冬休みを迎えたいぐらいだったけれど、餌やりの使命感に駆られ、気合だけで登校してきた。
「あの地味子、やっぱり王子に遊ばれてたらしーよ」
「なーんだぁ。ま、そんなことだろうとは思ってたけどぉ」
各方面から、自分と王子先輩の噂話が耳に飛びこんでくるところまでは、昨日と変わらない。
だけど、その内容はといえば、打って変わっていた。
遊ばれていた……?
思わず、下駄箱の前で足を止め、ひそひそ話に聞き入ってしまう。
「クリスマスイブデートにあの子を誘ったのは、気まぐれだってさ。別に深い意味はなかったって」
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