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噂のことも気になるし、もう一度、ちゃんと王子先輩に向き合いたい。
たとえ、彼が、この想いを受けいれられなくても。
ちゃんと、伝えたいと思った。
今度は、寝ている時にこそこそとではなく、面と向かって。
傷つくこと以上に、この初めての恋がなかったことになってしまう方がよほど悲しいと思ったから。
王子先輩に、会いたい。
一度はっきりと自覚してしまえば、想いはふくらむ一方で。
放課後なんて、待ちきれない。
今すぐに、会いにいきたい!
「るり。私、二年生の教室に行ってくるね!」
目をまるくしたるりが、親指を立てながらにっこりと笑う。
「りょーかいっ! いってらっしゃい」
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