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「ふう。やっぱり、ここは落ち着くね」
「先輩、すっかり生物室に馴染んじゃいましたからね」
「たしかに、そうだね。数か月前までは、こんなに居心地の良い場所があるってことも知らなかったから」
私たちが落ち着いて話をするために向かった先は、生物室だった。
久し振りに王子先輩がやってきたからなのか、生き物たちもみんな、心なしか嬉しそう。
向かい合うようにして、生物室の椅子に腰かけたら、無性にドキドキとしてきた。
「それで。僕になにか用だった?」
「はい」
だけど――もう逃げないって、決めたから。
深く、息を吸う。
「私、恋がわかったんです」
ハッと息を呑んだ先輩が、瞳を大きく見開いた。
「先輩が、好きです」
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