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その日以降も、るりはしばらく部活に顔を出さなかった。
さすがに学校は休んでいないけれど、かなり無理をしていそうだと傍から見ていて思う。今日なんて、目が生気を失って落ちくぼんでいた。
「ねえ、かめきち。原先生の噂は本当なのかなぁ」
かめきちは、私の問いかけそっちのけで、与えた人参に夢中だ。
「亀に聞いたところで、わかるわけねーだろ」
なんと、噂をすれば張本人が登場!
白衣をなびかせながら訪れてきたその人を、この場所では久しぶりに見た。
「先生。ここでは、お久しぶりですね。何しに来たんですか?」
黒髪に、切れ長の瞳。身長もあり、黙っていれば普通にかっこいい彼こそ、我が生物部の顧問にして、るりの恋する相手。原 真司郎先生だ。
「教材準備に飽きたから、気分転換にな。今日は、羽鳥一人か?」
「そうですね。メガネくんは、今日は塾の見学だと言っていました」
そういえば、王子先輩も見かけないな。
まぁ、用事でもあるのだろう。
「へえ。ちなみに、坂本は?」
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