間章その2 王子さまの恋煩い

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 勝手ながら、羽鳥さんはあまり恋愛とかに興味がなさそうなタイプに見えたから、余計にびっくりした。  どうして急にそんな疑問を? と焦ったけれど、聞いてみれば、それは彼女の親友のためで。  親友想いのやさしい子なんだなぁ、とあたたかい気持ちになったんだ。ちなみに、彼女自身の恋煩いではないとわかり、ほっとしてしまったことはひみつ。  恋とは、どういうものか。  つい最近までは、そんなの僕の方が聞きたいぐらいだと思っていたけれど。 『たぶんだけど。恋は、きっと……もっとこの人のことを知りたい、近づきたいって願う気持ちなんじゃないかな。この人の特別になりたいって焦がれるような、抗いようのない気持ち』  口をついて出たのは、彼女に芽生えかけている気持ちそのものだった。  君と出逢って、初めて、気がついたんだ。  今までの自分が、どれだけ、女の子に対して神経を尖らせていたのか。  羽鳥さんと過ごす時間は、心地よくて、息をするのが楽だからかな。自然と笑顔がこぼれてくるんだよね。
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