45人が本棚に入れています
本棚に追加
/198ページ
「まーでも。お前みたいな絶世のイケメンから抱きしめられたら、大抵の女子は、ふつーに嬉しいんじゃね?」
「欠片も役に立たないゴミアドバイスを、どうもありがとうございました。せんせーに相談した僕がバカでしたよ」
「おーおー、むくれんなって。あー。お前、かわいいな」
イライラ全開の僕に、先生はニシシと悪戯っ子のような顔で笑う。
「なんで先生みたいなのが先生になれたのか、理解に苦しみますよ」
「あー……それは、バカな幼馴染のせいなんだよな」
「は?」
「なんでもねー。とにかく、応援してるよ。頑張れ、王子少年!」
「僕、もう帰りますね」
「ちなみに、どんな子?」
さらなるネタを提供するだけだとわかっていながら、答えずにはいられなかった僕は、よほど恋の話し相手に飢えていたのかもしれない。
「……まじめで、やさしい子ですかね」
大人しいのに、生き物の話をしはじめると途端におしゃべりになるところなんて、すっごくかわいい。見ていて、頬がゆるんじゃうよね。
「マジでベタ惚れじゃん。思い出しただけでニヤけるなんてさ」
あー。
僕、けっこう重症かもな。
最初のコメントを投稿しよう!