4/5
前へ
/22ページ
次へ
 私はデスクに戻ると片岡くんに缶コーヒーの差し入れをして言った。 「お疲れ様。よく頑張ったね」 「ありがとうございます。でも先輩……、いえ東条さんのおかげです」 「やっと先輩やめてくれた」 「すみません」  片岡くんは缶コーヒーの蓋をあけ、苦しそうに口をつける。 「大丈夫?! 具合悪いの?」 「いいえ、実は僕コーヒーが苦手で」 「えっ、じゃあ断ればよかったのに」 「それはできません。せっかく東条さんから頂いたものなので美味しくいただきます」 「いや罰ゲームみたいに飲まれても嬉しくないから……」
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加