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それにしても、紗江ちゃん成長したなと思う。見事なプロポーションと大きな胸。ついつい目がそっちに行ってしまう。
「ちょっと、今、胸の方見てたよね。目をそらさなくてもいいのよ。これでもだいぶん成長したんだよ」
確かに成長したと思う。ボクの記憶の中にいる紗江ちゃんとは別人じゃないかとおもうぐらいだ。
「ところで、最近、キミはどうしてる?」
最近、か。
給料は安い上に、帰りはいつも遅い。会社では上司と言う名のモンスターに聞きたくもない説教を聞かされたあげくに余計な仕事を押し付けられる。そして、なかなか出会いが無いから恋人もなく、毎日辛くて疲れている。
そんな他愛もない愚痴みたいな話を紗江ちゃんにすると、
「そっか……、つらくて、うまくいかないことが多いんだね。実はね、私もそんな感じかな。恋人いないし」
そっか、紗江ちゃんも色々大変で、そして……
恋人がいないんだ。
「ところで、あの……、これから、私の家に寄って行かない? 実は最近越してきて、今一人暮らしで、ここから近いんだよ。せっかく会えたんだし、もっとお話したいな」
これから紗江ちゃんの家に!? しかも二人きり!? なんかすごくドキドキしてきた。これはもしかして何かあるかも!?
ボクは後先考えずにクビを縦に振った。
「もちろん、かまわないよ」
「やったあ! うれしいな! 早速行きましょう」
こうしてボクは、紗江ちゃんの家へ一緒に行くことになった。
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