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 「ねぇ 覚えてる?」  20時 アパートのチャイムが鳴って出ると立っていた見知らぬ女の子にいきなりそう言われた  「ねぇ 覚えてる?」  女の子はとても綺麗で俺のタイプど真ん中だった  動揺しながら俺は  「会ったことあるっけ?部屋間違えてない?」  そう聞き返すと彼女は困った顔をして下を向いて黙った 彼女をよく見ると髪と着ている白いワンピースが少し濡れていた 先程の通り雨にうたれたのだろう 下を向いたままの彼女を観察した  年齢は俺より少し下の十八歳くらいか 手にはスーツケースを持っている 綺麗な顔立ちだ  大きな瞳に純白の肌 柔らかそうな唇 まじでタイプ 胸まであるストレートの黒髪もいい  彼女は下を向いたまま黙っている  「よくわかんないんだけど何か困っているなら外で話聞こうか」  と言ったその時 嘘のように大雨が降り出した それは飛沫(しぶき)が玄関にまで入り込んでくる程の大雨だった  俺と彼女は思わずその雨を見つめた  「家に入れてください」  彼女は俺を見ずに雨を見ながらそう言った  俺は心の中で「いいの?」と思いながら  「いいよ」と言った この雨の中出かけるのはさすがに氣がひける 雨に感謝だ  何の色気もない俺の夜が突然輝きだした  こんなことがあるなんて  俺は胸の高鳴りを抑えるのに必死だった  これがあいつとの「再会」だった
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