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この日の僕は、ママさんに僕を育ててくれた父と母の話をした。
育ての父は2年前に天国に旅立ったこと、育ての母は僕を産んでくれたお母さんを探してくれたことを話した。
「げんさんには、苦労をかけてしまったわね!」
ママさんのこの言葉に僕は、
「僕を育ててくれた父と母は、僕のことを大切に育ててくれました。
だから僕は、何も苦労していません。」
とママさんに率直に自分の思いを伝えた。
「ママさん僕を育ててくれた母は、ママさんに僕の成長した姿を見せたかったみたいです。」
僕がママさんに育ての母の思いを伝えるとママさんは、
「こんなに立派に育てていただいて、本当に感謝しています。
私の感謝の気持ちをげんさんのお母様に伝えてください。」
と言ってくれた。
その後僕は、ママさんと育ての母が対面することを提案した。
最初ママさんはためらっていたけれど、僕の強い要望で2人を引き合わせることができた。
育ての母は、ママさんが僕を捨てたことを責めるようなことは決して口に出すことはなく、ママさんの生活のことを心配しているようだった。
また育ての母は、ママさんにとって僕は産みの母であることは間違いないわけだから、これからもママさんと僕が自由に会うことを快く了承してくれた。
その後の僕は、スナックだけでなく時々ママさんの自宅にも遊びに行ったりした。
また時には育ての母と僕は一緒にママさんの家に遊びに行ったり、ママさんを僕の家に招待したりして3人で交流を深めていった。
僕にとっては産みの母も育ての母も大切な存在で、産みの母に再会できたことはとても幸せなことだと感じた。
僕はこれからも2人の母を大切にしていきたいと心から思った。
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