産みの母と育ての母

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ある週末金曜日、僕は会社の同僚から誘われて居酒屋で2時間程飲んでから、その後同僚とは別れて行きつけの『家路(いえじ)』というスナックに1人で顔を出した。 スナックにはママさんと『冴(さえ)』さんというキャストの女性がいて、このスナックはとても家庭的で居心地が良く僕はこの店が好きで時々顔を出している。 この日もスナックのドアを開けると冴さんが、 「げんさん、いらっしゃい!」 と明るく声をかけてくれて、カウンターの席に案内してくれた。 さっそく冴さんは、僕がキープしている焼酎のボトルを用意してくれて、コップに焼酎の水割りを作ってくれた。 「冴さんも飲んで…」 と僕が冴さんに言葉をかけると、 「ありがとうございます。  私も焼酎いただきますね!」 と言って自分のコップを用意して僕のボトルの焼酎で水割りを作った。 「乾杯」 とお互いに声をかけて、冴さんと僕は焼酎を一口飲んだ。 今日は他にお客さんがいなくて、店の奥から出てきたママさんからも、 「いらっしゃいませ!」 と言葉をかけられたので、僕はママさんにも、 「ママさんも飲んでください。」 と言葉をかけると、 「ありがとうございます。  それでは一杯いただきますね!」 とママさんが答えると、冴さんがママさんの分のコップを用意して僕のボトルの焼酎で水割りを作った。 僕たち3人はあらためて、 「乾杯」 と言って焼酎を一口飲んだ。
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